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繊維スレッド
1
名前:
荷主研究者
投稿日: 2003/09/24(水) 00:11
繊維関係の話題を今だからこそ熱く語り明かすスレッド。
日本化学繊維協会
http://www.fcc.co.jp/JCFA/index_j.html
信州大学繊維学部 繊維関係のリンク集
http://coe.shinshu-u.ac.jp/links/industry_j.html
194
名前:
荷主研究者
投稿日: 2009/10/31(土) 19:41:53
>>193
続き
■旭化成と延岡 中学校に講師派遣 社会貢献活動
発祥の地である延岡市で、社会貢献の取り組みの歴史は長い。植林活動は1954(昭和29)年にスタート、2007年には五ケ瀬川上流に「あさひの森」を創設し、県などと官民協働で環境保護に努める。
植林と並び、半世紀以上の歴史があるのが東海地区工場の桜並木の一般開放だ。同地区では工場建設が始まった1932(同7)年ごろから緑化に取り組み、ソメイヨシノを植樹。58年から毎年4月になると1日だけ、地域貢献活動の一環として敷地内に咲く約900本の見学のために敷地内を開放している。
子供たちの学力低下、理科離れが進む中、工都延岡の技術力を知ることで、中学生の理科への興味・関心を高めようと99年から続いているのが講師派遣事業だ。当初、旭化成1社で取り組んでいたが、地元企業も次々と参加。派遣先も延岡市内だけでなく、日向市、門川町へと拡大している。
このほか、「ゴールデンゲームズinのべおか」に象徴されるスポーツ交流、コンサートなどを手掛ける「あさひ・ひむか文化財団」、社員による災害ボランティアなど幅広い。
こうした活動は近年、財界に急速に広まったCSR(企業の社会的責任)の一環として受け取られがちだが、蛭田史郎社長は「延岡と旭化成は運命共同体。そうした範ちゅうでくくるようなものではない」と話す。
【写真】実験などを通して中学生に科学への興味を喚起する講師派遣事業。実験を間近で見る子どもたちは興味津々の表情だ
■市場に存在感強める 不況受け中期計画変更
世界的な景気悪化は、旭化成グループの経営の足元も揺るがした。円高や輸出の大幅減が響き、2009年3月期連結決算では、営業利益が前期比を7割以上も下回った。厳しい経営環境の中、10年度を最終年度とする中期経営計画に掲げた売上高、営業利益当初目標を下方修正し、長期投資額の圧縮や経営方針の見直しにも着手。一方、さらなる成長を見据え、積極的なグローバル型事業の拡大と創出、国内型事業の高度化を柱にして、「15年は過去最高益を出したい」と蛭田史郎社長は力を込める。
中期経営計画は、1990年代後半から2000年代前半に進められた「事業の選択と集中」、同年代半ばに実施した「選び抜かれた多角化」を経て描かれた成長戦略。さらなる事業構造の転換を図り、国内、海外市場における存在感を強めていく。
計画の見直しでは、10年度の目標額は、売上高1兆8千億円を1兆3500億〜1兆5千億円に、営業利益は1500億円を、600億〜800億円に修正。経営方針については、繊維事業を含むケミカル、エレクトロニクス、医薬・医療、ホームズ・建材の4領域ごとに課題を設定した。
ケミカルは石化事業の効率化や汎用事業の整理などで収益率を向上、ホームズ・建材は住宅周辺事業拡大を狙う。医薬・医療は、人工腎臓事業などのグローバル展開を加速させ、エレクトロニクスは日向市に工場を置くリチウムイオンバッテリーセパレータ「ハイポア」のハイブリッドカー参入を目指している。
5カ年で8千億円とした投資額も修正。拡大投資費用など約1300億円を削減する一方、成長が見込まれる医薬・医療、エレクトロニクスについては「今後も投資を進めていく」(蛭田社長)。
一連の経営戦略は増収、増益を目指すだけでなく、事業構造の転換を見据える。05年時点でケミカルとホームズ・建材領域で7割以上を占める営業利益構成を、15年には4領域をほぼ均衡させる構想を描く。
195
名前:
荷主研究者
投稿日: 2009/10/31(土) 19:42:43
>>194
続き
■多角化し赤字回避 2009年3月期決算 6年ぶりの減収減益
旭化成グループ154社の2009年3月期連結決算は売上高は1兆5531億円(前期比8・5%減)、営業利益は349億円(72・6%減)を記録、6年ぶりの減収減益となった。
事業別では、輸出品が大きなウエートを占めるケミカルズ、繊維、エレクトロニクスの3事業が減収・減益。一方でリフォーム事業が好調な住宅事業が唯一増収増益で、国内事業に支えられた。さらに景気動向に左右されない人工腎臓、ウイルス除去フィルター「プラノバ」が販売数量を伸ばしたのも特徴だ。
総合化学メーカーでは唯一、黒字を確保した旭化成だが、グループ幹部は「多角化された事業によって赤字が回避されたといえる」と分析する。
■記者コラム/世界的な視点不可欠
世界の動向と本県の地域経済は決して無縁ではない。特に東西冷戦が終結して以降、グローバルな変革が生活に直結する時代になったと言っても過言ではないだろう。
例えば、ベルリンの壁の崩壊以来、共産主義圏である中国やベトナムなどから安価な食料品や日用雑貨などが流れ込み、物価を押し下げる恩恵をもたらした。一方で地元に立地する企業にとってはコスト縮減が命題となり、生産体制の見直しを余儀なくされている。
それは延岡市に立地してやがて90年が経過しようとしている旭化成についても同様である。ピークで1万人以上いた正社員数は3千人にまで圧縮。国内市場の成熟を受けたグループは世界市場へ志向を変え、化学繊維が主体であった延岡地区工場群の生産品は医療、エレクトロニクスなどの最新分野に変わった。
生産業務の効率化は、あらゆる地域の所得や消費力の低下の要因の一部となった。小売業だけを例に取ってみても、それは流通体制の変化とともにロードサイドの安売り店の増加と中心市街地の空洞化を招いている。
ここで、最も注意を払わなければならないのは、こうした事態が工業生産基地のある日本全国どの地方でも起きているということである。どこの地方都市でも抱えている特に経済的な問題は世界的な視点なくして、解決の糸口は見いだせなくなっているのだ。
1面連載企画「旭化成―構造転換の波動」の狙いの一つはそこにある。連載記事が、ローカルをグローバルにとらえるヒントになれば幸いである。(延岡支社長・森耕一郎)
196
名前:
荷主研究者
投稿日: 2009/10/31(土) 19:43:31
http://www.the-miyanichi.co.jp/contents/index.php?itemid=18072&catid=346
2009年6月17日付 宮崎日日新聞
メード・イン・延岡1…祖業
■世界市場に残存、独占
インド人女性がテレビの前の視聴者に向けて「問題 伝統を、ただの過去にしない」と書かれたメッセージ性の強い日本語のボードを示す。まとっている色鮮やかな民族衣装は、旭化成の再生繊維・ベンベルグ(一般名・キュプラ)の糸から生まれたサリーだ。
昨年3月から全国に流れるグループのコマーシャルからは、1931(昭和6)年4月に延岡で製造を開始して以来、ほとんど赤字を出したことがない祖業へのプライドがにじむ。
「グローバル化した社業を内外に示すのが広告の狙いだ」。広報室長の山崎真人(49)が語るように、ベンベルグ事業は生産開始から80年の間に同業他社が次々と淘汰(とうた)され、旭化成だけがグローバル市場に残存するモノポリー(独占)企業になった。その年間生産量1万4千トンのうち約5割は海外への輸出が占める。
特にコマーシャルに登場するインド向けの民族衣装は、急激な現地の経済発展とともに需要が右肩上がりになり、総輸出量の6割に及ぶ。事業を担う旭化成せんいファイバー・テキスタイル事業部長の成松正人(52)は「富裕層の拡大で需要の絶対人口が伸びている」とみる。
細く、強く、吸湿性に富み、絹に近い肌触りから業界では高級素材に位置付けられるベンベルグの強みが、原料価格が他の繊維と比べると高価でコスト競争ではかなわない弱みをカバーする。
□ ■
ベンベルグ発祥の歴史をさかのぼると、旭化成の前身である日本窒素肥料創業者の野口遵が23(大正12)年10月、国内初の工業化に成功した空気中の窒素と水によるアンモニア合成に行き着く。
安価なアンモニアの合成は化学肥料の大量生産の道を開いた。しかし数年後には肥料の主要生産拠点が水俣市や朝鮮半島へと移り、延岡で生まれるアンモニアの有効利用が急務となる。そうした状況下で、製造過程でアンモニアを必要とするベンベルグ工場が立地することになった。これを契機に繊維と原料事業が集中した延岡は旭化成発祥の地となるのである。
操業以来、その歴史は用途開発の連続でもあった。戦前は着物、シャツ、ネクタイなどあらゆる衣料品に加工されていたが、戦後間もない53年に生まれたヒット商品が、その後に世界市場を独占するベンベルグ事業の命運を決定づけた。
ファイバー・テキスタイル事業部長の成松は「これがあったから圧倒的に世の中の人が(旭化成のベンベルグを)認知した」と言う。それは洋服の裏地との出合いだったのである。(敬称略)
▽
原点ともいえるベンベルグをはじめとする延岡発祥の事業に視点を置き、さらなる世界企業への構造転換を模索する旭化成の戦略を追う。最終部は題して「メード・イン・延岡」。(18面に特集)
【写真】ベンベルグで作られたサリーを着た女性が出演するテレビCM。80年間ほとんど赤字を出したことがない祖業へのプライドがにじむ
197
名前:
荷主研究者
投稿日: 2009/10/31(土) 19:44:43
>福井県越前市にある織物メーカー・旭日繊維の倉庫には、旭化成延岡工場から鉄道コンテナで運ばれてきたベンベルグ
注目。
http://www.the-miyanichi.co.jp/contents/index.php?itemid=18209&catid=346
2009年6月18日付 宮崎日日新聞
メード・イン・延岡2…裏地
■市場からシルク放逐
かつて絹織物の産地として繁栄した福井県越前市にある織物メーカー・旭日繊維の倉庫には、旭化成延岡工場から鉄道コンテナで運ばれてきたベンベルグ(一般名・キュプラ)糸の包装箱が山積みされていた。
旭日繊維は1983(昭和58)年10月、大正時代に創業した同県の織物業者と富山県の旭化成系列会社が合併して設立されたグループの連結子会社である。化学繊維の中で最もシルクに似たベンベルグは製造開始直後の1930年代から絹織物産地であった福井、石川、富山県の北陸地方に持ち込まれ、寝装、和装などあらゆる絹製品の代替品として商品化された。
織物技術の伝統が残る所在地は当時の名残をとどめるものの、現在、旭日繊維の工場がベンベルグ糸から生み出す月産2万疋=1疋は幅1メートル前後で長さ50メートル=のうち90%以上は紳士・婦人服用の裏地だ。
「主力は一貫して裏地だ。旭化成がチョップ制できちんと責任をもってやってきたから品質を維持し、世界市場で生き残ることができた」。旭化成から出向している社長の大塚耕造(59)が説く「チョップ制」とは、ベンベルグ糸の製造だけではなく、製織、染色・加工を含む川下まで系列化し、グループ自身が品質保証するシステムである。
□ ■
ベンベルグと裏地との出会いは、他の繊維メーカーに先駆けて導入したチョップ制なしに語ることはできない。
51(昭和26)年12月に関連企業を系列下した旭化成は翌年、絹分野の攻略に乗り出す。それまで本絹で作られていた裏地をターゲットに定め、グループの研究所や系列企業が協力して経(たて)糸、緯(よこ)糸ともベンベルグで製造することに成功。AK3500と呼ばれる商品は大ヒットを記録し、シルク裏地を市場から放逐した。
今もチョップ制は高級素材であるベンベルグ裏地のブランド価値を維持するシステムとして機能する。
延岡工場から運ばれた糸は福井県の旭日繊維などで裏地に織られ、さらに同県や石川県の加工場で染色・裁断が施されて商品化するまで一貫して旭化成が供給責任を負う。各工程ごとに、けばや弛(たる)みの有無を検査。不具合が出た場合はロット番号で原因を追究し、月1回はベンベルグ生産業務部長の矢野達也(41)らが系列企業へと出向いて生産状況を確認し合う。
グッチ、アルマーニ、ドルチェ&ガッバーナ…。世界の超一流アパレルメーカーのスーツに欠かせない裏地素材は地道な作業を経てトップブランドの地位を築いた。(敬称略)
【写真】福井の旭日繊維では、ベンベルグの糸から裏地を織り上げた後、人の目で生地上の欠陥の有無を検査し、染色・加工工場へと出荷する。品質管理は旭化成ブランドを守る生命線だ
198
名前:
荷主研究者
投稿日: 2009/10/31(土) 19:45:27
http://www.the-miyanichi.co.jp/contents/index.php?itemid=18170&catid=346
2009年6月19日付 宮崎日日新聞
メード・イン・延岡3…販売戦略
■生産抑え高価格維持
機織り業者が400社以上も集中するインドの代表的な長繊維織物の生産基地・スーラット。旭化成の延岡地区工場で生産されるベンベルグ(一般名・キュプラ)の約3割は北九州市・門司港を経由した後、すべてインド北西部にあるこの商業都市に海路で運ばれ、民族衣装のサリーやパンジャビスーツの生地に織られる。
「日本でいえば、北陸のようなイメージの町だ」。ベンベルグの海外営業を担当する旭化成せんいファイバー・テキスタイル事業部課長の稲村昌彦(52)は説明する。
スーラットは、やはりシルク生地の産地としての歴史を持ち、旭化成の系列会社でベンベルグ製の高級裏地が織られているかつての絹織物産地・福井、石川県の産業構造と似通う。グループと契約したこの町の約40社が糸から織った布地は10億以上の人口を抱えるインド中に販売され、それぞれの地方が好む色、プリント柄、刺しゅうを施したサリーに変わる。
旭化成がインド市場を開拓したのは1977(昭和52)年以降だ。シルクに代わる素材の可能性を求め、最適のベンベルグでシェアを広げてきた。91年の湾岸戦争に伴う混乱で一時急減したが、今世紀に入って再び需要が戻った。
□ ■
世界市場に唯一残存したベンベルグ製造・販売の独占企業として旭化成は近年、その用途を主力の裏地以外にも拡大してきた。輸出品のうち約6割をインドが占め、残りは裏地やアウターとして使われる。
高級素材の特性が生かせる分野を選択し集中する戦略には理由がある。主な輸出先であったソビエト連邦の崩壊、バブル経済の崩壊などを経て、ベンベルグの年間生産量は80年代の2万5千トン台から2000年代には1万5千トン台へと縮小。一方でレーヨン、ナイロン、エステルなど多様な繊維素材が市場に出回る中、生産量を抑えて高級素材の地位を守り、高価格を維持することで生き残りを模索しているのだ。
生産現場である延岡市のベンベルグ工場に課せられた命題はコストの削減だ。最も多い57年に4千人いた工場人員は現在、約400人と10分の1にまで縮小。定員を下げつつ生産体制を維持するため、2000年には旧式の紡糸機をすべて廃棄したりもした。
工場長の岡村一( はじめ49)は「本来適した用途にベンベルグが限定されるのは歴史の必然だ。量が下がれば、固定費を下げ損益分岐点を見いだしてきた。コスト削減は永遠の課題だ」と話す。(敬称略)
【写真】延岡市のベンベルグ工場内の最新式紡糸機。自社開発による巻き取り速度のスピードアップなどコスト縮減が生産現場の命題だ
199
名前:
荷主研究者
投稿日: 2009/10/31(土) 19:46:02
http://www.the-miyanichi.co.jp/contents/index.php?itemid=18171&catid=346
2009年6月21日付 宮崎日日新聞
メード・イン・延岡4…新商品
■低価格路線にも参入
旭化成の再生繊維・ベンベルグ(一般名・キュプラ)を62%使った女性用インナー(下着)が2007年3月、実用衣料品の製造から販売までを一括して手がけるユニクロの約760店舗に並んだ。
さわやかな着心地を売りにした商品名は1着千円の「サラファインインナー」。フリース、ヒートテックに次ぐヒット商品をもくろむユニクロに素材の提案をしたのがきっかけだった。ベンベルグが持つ吸汗性や速乾性、心地よい肌触りなどの多機能性をトータルで評価された。
「最初はウーン、と言う感じだったね」。事業を統括する旭化成せんいファイバー・テキスタイル事業部長の成松正人(52)が当初、懸念を感じたのは二つの理由からだ。
低価格で大量販売の代名詞でもあるユニクロと世界の超一流アパレルの裏地用生地に定着したベンベルグのアンバランス感。もう一つはユニクロの生産拠点である中国まで品質管理の目が行き届かない不安だ。いずれも「ブランドイメージに影響を与える」というリスクを抱えていた。
一方で「今までの売り先では表現できなかった用途に使ってもらえる期待もあった」。結局、成松はゴーサインを出し、共同開発した繊維大手の東レとともに開発担当者を付けた。中国沿岸部の寧波市にある従業員がすべて中国人の工場に技術者を定期的に派遣。心地よい肌触りを実現する糸の細さや強度、着色しやすい繊維の質感などを出すため64回の修正改善を繰り返し、商品化に至った。
□ ■
インナーアパレル業界ではここ数年、企画・製造から販売までを一貫して行うSPA(製造小売業)や郊外型チェーンストアが席巻。従来の製造・問屋を経て百貨店やスーパーが販売する流通方式から主役の座をとって変わろうとしている。
特にユニクロは、保温性の高いインナー商品「ヒートテック」を昨年秋、冬だけで2800万枚を売り上げるなど急成長を続ける。繊維メーカー・東レと共同で生地に外気を遮断する空間をつくって保温性を実現するなど試行錯誤を重ねて高品質な独自商品を生み出したことが消費者に受け入れられた。サラファインはその延長線上にあるのだ。
「繊維メーカーの技術力を借りることで高機能な素材開発を実現できる」。ユニクロの持ち株会社ファーストリテイリング企業広報チームの坂口由紀恵(40)は振り返る。
構造変化の渦中にある繊維業界。新製品の開発は、その流れに80年の歴史を持つ旭化成のベンベルグ糸も加わったことを意味する。(敬称略)
【写真】ユニクロの店舗内に販売される「サラファイン・インナー」。旭化成せんいと東レとの共同開発により製品化された
200
名前:
荷主研究者
投稿日: 2009/10/31(土) 19:46:53
http://www.the-miyanichi.co.jp/contents/index.php?itemid=18208&catid=346
2009年6月22日付 宮崎日日新聞
メード・イン・延岡5…人工腎臓
■グローバル展開加速
旭化成は5月、北米市場で在宅透析システムや腎不全治療システム事業を手掛ける米国の医療機器メーカーと業務提携を結んだ。次世代透析治療システムの共同開発を視野に、同社ドイツ工場に人工腎臓の製造を委託。世界市場を舞台に透析事業の成長戦略を描く旭化成は、中国杭州の組立工場に次ぐ海外製造拠点の整備によって、グローバル展開を加速させる。
中空糸膜人工腎臓の製品化は、1974(昭和49)年にさかのぼる。その開発は、延岡市恒富地区工場内のベンベルグ工場研究課が、繊維の高付加価値化を追求する中で進めてきた。
繊維の断面に直径0・2ミリの穴を開ける高度な技術は、繊維製造技術を土台に、71(昭和46)年の研究開始から3年で確立。開発後すぐ、旭化成初の医療事業会社・旭メディカルが設立され、恒富地区には人工腎臓用の紡糸工場も建設、事業化に向けた準備は足早に進められた。
世界で2番目となる中空糸膜による人工腎臓メーカーとして国内透析事業をリードし、世界シェアも2位に上り詰めた。旭化成クラレメディカル透析事業部岡富工場長の横山憲(54)が「事業領域拡大には新技術創出や業務提携が重要」と強調するように、その成長を支えたのは、技術革新と経営戦略である。
□ ■
グローバル市場でのシェア争奪を背景に、各メーカーはより安全性の高い新素材開発にしのぎを削り、旭化成もその過程の中で、素材の主力を再生繊維ベンベルグから合成繊維ポリスルホンへと移してきた。
昨年3月に生産停止したベンベルグ中空糸膜は、繊維の性質上除去できない血中の老廃物が手首などに沈着して痛みを起こす「手根管症候群」などの課題を抱えていた。80年代に入ると、世界最大手フレゼニウス(ドイツ)が、現在では世界の主流となっているポリスルホン中空糸膜を先駆けて開発。老廃物を効率的に除去できるとして、透析治療分野で“合成膜ブーム”が起きたのもそのころである。
既に合成膜中空糸も開発していた旭化成だが、高いコスト競争力を求める形で80年代後半にポリスルホンの開発に着手。94年には製品化にこぎ着け、主力製品となった。
ドイツやアメリカに販売拠点を設けるなど、世界60カ国以上への供給体制を築き、国内競合他社との業務提携や事業譲受を繰り返すことで競争力を高めてきた人工腎臓事業。ベンベルグから派生した医療分野は今、血液治療システム全般へと歩みを進めている。(敬称略)
【写真】世界最大規模の製造拠点となった岡富地区工場。ベンベルグから派生した人工腎臓事業はグローバル市場でのさらなる成長を見据える
201
名前:
荷主研究者
投稿日: 2009/10/31(土) 19:47:41
http://www.the-miyanichi.co.jp/contents/index.php?itemid=18234&catid=346
2009年6月23日付 宮崎日日新聞
メード・イン・延岡6…プラノバ
■医薬関連分野を開拓
延岡発祥の中空糸膜製造技術を生かし、旭化成恒富地区工場で1989年に製品化されたウイルス除去フィルター・プラノバは、医薬関連事業進出への道を切り開いた。
止血や感染症治療に使われる血液製剤の一つ、血漿(けっしょう)分画製剤の精製過程で、肝炎ウイルスなどの除去に用いられるプラノバ。「人工腎臓に続き、柱になる新事業創出のために研究を進めた」。旭化成メディカルプラノバ工場長の諸江一郎(54)は研究を開始した81(昭和56)年当時を振り返る。
人工腎臓のベンベルグ中空糸膜を74(昭和49)年に製品化した恒富地区のハローファイバー工場は、ベンベルグの高付加価値化を目指し、大阪の繊維加工研究所と共同研究に乗り出した。
研究は、ストロー状の繊維に血液から精製した溶液を通し、膜中の微小な穴からウイルスを除去する中空糸膜の開発に絞った。透析で除去する老廃物よりもサイズの大きなウイルスを取り除くため、膜中の穴の大きさをコントロールする技術を確立。87(昭和62)年には恒富地区で実用化に向けたプロジェクトが発足し、生産設備も建設された。
人工腎臓製造ノウハウを背景に、プロジェクト発足から約2年という短期間で製品化を実現。だが、発売当初は「数本売れただけで大騒ぎしたほど」(諸江)の厳しい状況が続いた。
□ ■
血液製剤の生成過程におけるウイルス安全性への対策はかつて、加熱処理などによって活動を抑える方法が主流だった。ウイルスそのものを除去するという概念を持ち込んだプラノバの登場はメーカーから理解を得られず、発売当初の売上高は年間数百万円ほど。社内では事業打ち切りも議論された。
しかし、80年代半ばに浮上し、90年代に一気に社会問題化した薬害エイズ問題などを契機に、血液製剤におけるウイルス安全性のニーズが高まる。血液関連の研究会でウイルス除去の有効性について研究成果を発表し、開発担当者自身がメーカーに直接説明に回る販売戦略を展開、事業が軌道に乗ったのは、発売から約10年後だった。
現在、世界の血液製剤メーカーの8割以上が導入するまでに成長。恒富地区では2003年以降、次々と工場が新設され、プラノバ唯一の生産拠点として供給体制の整備が急ピッチで進んだ。
ベンベルグ製造技術から派生したプラノバは、延岡で生まれた技術の集積。ウイルス安全性を飛躍的に進歩させたその技術力は、グローバル戦略を支える柱へと姿を変えた。(敬称略)
【写真】世界初のウイルス除去フィルター「プラノバ」。中空糸膜製造技術など、延岡発祥の技術が生かされた製品は、旭化成の医薬関連事業を切り開いた
202
名前:
とはずがたり
投稿日: 2009/11/02(月) 11:40:16
加齢臭を抑える下着、寒さ対策も ゴールドウイン
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20091102AT3K3000M30102009.html
ゴールドウインは加齢臭や汗のにおいを抑え、冬でも体を温かく保つ機能を持たせた下着を11月中旬に発売する。汗が含むアンモニアなどにおいの原因物質を吸収したり、中和したりする素材と遠赤外線技術などで熱を下着の内側にとじ込める保温素材を組み合わせた。
4月に汗のにおいと加齢臭を抑える下着を発売したところ、50〜60代の男性を中心に目標を上回る売れ行きを示しているという。今回、保温機能を加えて冬場に適した仕様にした。
「ヘリーハンセン」「エレッセ」「カンタベリー」「ザ・ノース・フェイス」の4ブランドで販売、男性用・女性用のシャツやパンツなどをそろえる。価格は長袖シャツが5460円、半袖シャツが4725円など。(10:31)
高速水着の生産ライン、血行促す下着に転用 ゴールドウイン
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20090814AT1D1306613082009.html
ゴールドウインは着用すると身体機能の向上を促す下着「C3fit」を9月から増産する。5月の発売以来、品薄状態が続いていたためで、現在の3倍の生産体制を整え、2010年3月期に小売価格ベースで10億円の売上高を見込む。同社は高速水着「レーザー・レーサー」に替わる主力商品に育てる。
国際水泳連盟(FINA)が高速水着のルールを10年1月に変更すると決めたことを受け、自社工場で生産するレーザー・レーサーの廉価版の需要が期待できないとみて減産する。空いたラインを転用したり、他の工場に縫製を依頼したりして9月から月産3万枚の生産体制を整える。(07:00)
203
名前:
荷主研究者
投稿日: 2009/11/03(火) 03:17:20
http://www.nikkei.co.jp/news/past/honbun.cfm?i=AT1D3009F
30102009&g=S1&d=20091030
2009年10月30日(金) 日本経済新聞
三菱レイヨン、炭素繊維生産で独社と連携拡大 年内に合弁設立
三菱レイヨンは30日、鉄よりも軽くて強い先端素材である炭素繊維で、ドイツのカーボン(炭素)製品メーカー、SGLグループと共同で原料生産に乗り出すと発表した。年内に合弁会社を設立し、炭素繊維原料や自動車向け部材の開発で協力する。
両社は年内に、三菱レイヨンが3分の2、SGLが3分の1を出資する合弁会社を設立する。三菱レイヨンの大竹事業所(広島県大竹市)を製造拠点とし、アクリル繊維を焼成してつくる炭素繊維原料の生産や、複合材料の開発を進める。
三菱レイヨンは2005年からSGLに炭素繊維の生産を一部委託している。SGLは独BMW向けに炭素繊維を使った自動車部材の供給を計画しており、三菱レイヨンの技術やノウハウを活用する。 (23:01)
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