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腹責め専門SS避難所
1
:
◆FNJ1nSwSJE
:2009/05/04(月) 18:24:22
こちらはエロパロ板「腹責め専門SS」の避難所です。
規制などで本スレで書き込みが出来ない場合や、もしスレが落ちてしまった時に活用して下さい。
タイトルは避難所となっていますが、議論、意見、雑談等も大丈夫です。
作品を投下したいのに書き込み規制された方の、スレ転載用にもどうぞ。
規制された作者さんがここに投下
(分かりやすいように『本スレへの転載希望』の旨を書くといいかと思います。)
↓
気づいた人で、規制されていない人が本スレへ転載
・板のルール上、21歳未満立ち入り禁止です。
・sage推奨
・煽り、荒らし、広告等は無視して下さい。
2
:
uiii
:2009/05/04(月) 22:47:41
久しぶりに復活しました!
ようやく戻れてうれしいです。
3
:
uiii
:2009/05/05(火) 14:50:21
最新作の感想をお願いします。
4
:
uiii
:2009/05/05(火) 16:59:07
だれか本文をスレに転載してくれ〜〜
5
:
◆FNJ1nSwSJE
:2009/05/05(火) 19:30:54
>>4
レスは本スレに転載しておきましたが、
もしかして作品自体を転載するんですかね?
6
:
uiii
:2009/05/06(水) 00:18:07
さすがにそれは厳しいと思いますので、管理人さんのサイトに掲載させてください。
7
:
名無しさんが妄想します
:2009/06/03(水) 22:31:49
いつもうちのムスコがお世話にあっておりやすw>uiiさん
これからもプニ腹から防弾腹筋wなお腹まで、イイ責め魅せてください
これ↓はお土産ですw
ttp://sky.ap.teacup.com/applet/tsuruyaplus/137/clap
ムラムラくる腹がいっぱいだす
8
:
名無しさんが妄想します
:2009/06/03(水) 22:33:21
おっとっと間違えた
こっちねこっちw
ttp://kanasoku.blog82.fc2.com/blog-entry-9867.html
9
:
名無しさんが妄想します
:2009/06/04(木) 05:28:26
本スレ落ちたな
10
:
名無しさんが妄想します
:2009/06/05(金) 01:10:18
避難所あってよかったね
11
:
名無しさんが妄想します
:2009/06/05(金) 23:23:28
腹age!
12
:
名無しさんが妄想します
:2009/06/06(土) 23:21:32
この続きってあるの?
ttp://www.net-web.ne.jp/fris/yaminoken3.htm
あるんだったらすげー読みたい
腹責め属性最近開拓したばっかだから超興奮すた
13
:
◆FNJ1nSwSJE
:2009/06/08(月) 18:49:36
まとめ人です。
新スレ立ってますね。
【何発でも】腹責め専門SS・その6【叩き込め】
ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1244442849/
どなたかわかりませんが、乙です。
まとめの更新もしました。
避難所のurlも張っておきました。
お待たせする上に間の抜けた管理人で申し訳ない^^;
14
:
名無しさんが妄想します
:2009/06/08(月) 18:58:21
>>12
忘れてた。
確か闇の拳は未完だったはず。
なので続きは闇の中……。
15
:
名無しさんが妄想します
:2009/06/08(月) 20:00:16
>>13
お疲れ様です。
16
:
名無しさんが妄想します
:2010/02/05(金) 00:20:56
書き込み規制の巻き添えをくっているみたいなので、こちらに投稿させてもらいます。
誰か気付いてくれた方、本スレに転載してくれたらうれしいです。
17
:
名無しさんが妄想します
:2010/02/05(金) 00:23:04
─ 新番組 ─
時は中世。
騎士団に所属し、国家のために両拳を振るって闘う、貴族の乙女たちの物語。
彼女たちを取り巻く策略・陰謀──
不利に仕立て上げられた拳闘試合に巻き込まれ、闘いを強いられても、高潔な魂は決して折れたりはしない。
「欲しい………。なんとしても、あなたを………手に入れてやる………」
「ぐほ───……ッ! うンッ! うぶぇぇ……」
「まだ、まだよ…………私は……私は…………ッ!!」
「さあ………私のパンチでイクがいい!!」
汚れなき白きグローブに矜持をかけて──彼女たちはリングに上がっていく。
新番組、『聖拳闘乙女騎士団』
2010年2月5日、【何発でも】腹責め専門SS・その6【叩き込め】スレにて放送開始!!
────私は退かない。絶対に!!!────────
18
:
序章 Nr.1
:2010/02/05(金) 00:52:57
9つの王国が乱立する大陸。各国々は教会・貴族・平農民からなる社会を築いており、表立った大規模な抗争はなかったものの、水面下では隣国の領国経営を奪取すべく虎視眈々と情勢を見張る、そんな世の中であった。
舞台はその中の一つ、小国レークニア。
建国より3代目の王・アディアンが病没し、弱冠12歳の太子セラードが跡を継いだのだが、歳幼くして即位した王は右も左もわからず、年の離れた姉王女・オデットとブリアナの姉妹が摂政として国政を切り盛りしていた。
レークニアは軍事力に欠け、7つほどの兵団を保有する程度の国であったが、その中の一つ、第3騎士団が大層風変わりで、近隣周辺諸国に名前だけこそ広く知れ渡っていた。
その騎士団は全員が見目麗しい女たちだけで構成されていた。
聖拳闘乙女騎士団(デュエルナイツ)。
中級・下級貴族の家に生まれ、おおよそ戦争など知らないような、洗練された美貌申し分ない娘たち。
剣戟や分厚い甲冑に身を包んだ血なまぐさい男の騎士たちと違って、彼女たちは全員、拳闘用のグローブを装着していた。
乙女の純潔を象徴する純白色のグローブは『ガントレット』と呼ばれ、騎士団にあこがれる他の貴族の娘たちの羨望の的となっていた。
これは、第3騎士団長を務める王女ブリアナが剣による裂傷をひどく嫌悪したことに起因する。
博愛主義者でたいそう心根のやさしい王女は、戦争で自ら進んで他人を傷つけることを嫌がった。
麾下の騎士団員が拳闘に長けていれば、敵を殴って昏倒させるだけで無用に血を流さなくて済むと考えたのだ。
剣や槍で武装した者を相手にしても十分渡り合えるよう、甲冑は素早さを重視して極力動きやすいものを採用した。
銀色のプレートは肩と胸の防御に重点を置いたが、腹はガラ空きという造りだった。
戦場にあってはいつでも腹に攻撃を受ける覚悟はできている、という騎士としての潔さの意味合いもそこに含まれていた。
デュエルナイツの団長は、王女ブリアナが自ら務めていたが、戦闘経験のない王族の彼女が実際に団を率いることはほとんどなく、実質騎士団を束ねていたのは、王女の信任厚い副団長のシャノンという中級貴族の娘だった。
シャノン・アディアナ・トルペンスは27歳。
トルペンス子爵家の長女で、鈍色(にびいろ)がかった銀の長髪が特徴の美女だった。
当時の先王アディアンに初めて目通りのかなった12歳の時から、ブリアナ付きの護衛として2歳年上の彼女を姉のように慕い、片時も傍を離れない忠誠心と愛情を持ち合わせていた。
王女の命で拳闘を習い始めたとき、数多い女たちの中で頭角を現したのもシャノンだった。
訓練用のリングの上で肉体に汗して拳を振るう彼女の姿は華麗で、対峙し、彼女に殴り倒された娘たちはよく一様に恍惚の表情をうかべ息を荒げていたものだった。
あるとき、レークニア領リンドウムにある小さな村が、隣国アルダム領ボーアンにある村といさかいを起こすという事件が起こった。
村々は国境をはさんで隣同士で、元々友好的な交流がなされていた。
最初は住民同士の小さないさかいであったが、日を追ううちにそれが村長同士のいがみ合いに飛び火し、やがて大きくなり、土地の領主同士が軍備を調え始める事態にまで発展したという。
「軍事にまでことが広がると軍備に劣るリンドウムのほうが分が悪い、アルダム本国が乗り出してくる前までに講和のための調略を頼む」と国境警備軍から王都マルセーに伝令が飛んできたのだった。
和睦のための正式な特使は後日送られるとして、まずは緊張状態にある国境周辺の治安維持が必要であろうと先遣兵が送られることになり、選ばれたのが第3軍団、デュエルナイツの乙女たちであった。
隣国を下手に刺激しないよう干戈をちらつかせていないこと、女性ばかりであること、それでいてなによりきちんとした軍事力として隣国を牽制できるとあって、うってつけの派兵となった。
19
:
序章 Nr.2
:2010/02/05(金) 18:29:14
「副長!」
背後からかけられた声に、シャノンが振り返る。長い銀髪が一瞬ふわりと翻った。
午前の陽射しが射す、王宮の長い廊下。
紋章入りの白い外套をなびかせ大股に近づいてきたのは、ビキニアーマーに身を包んだ、身長180を超す大柄の女性だった。
「出立の準備が調いました。号令があり次第いつでも出発できます」
「……そう、わかったわ。私も今しがた、王姉殿下から正式な派兵の命を受けたところです」
シャノンの言葉に、大柄な女性騎士───レオンタインは軽くうなずく。
エルメット卿エルマンの三女レオンタインは、副団長シャノンの補佐官を務めていた。
騎士団の中で一番大柄で筋肉質。顔つきは女性ながらに凛として精悍。
男性のように短い髪は燃えるような緋色で、肌も貴族の令嬢とは思えないほどよく陽に焼けていて、健康的だった。
この野趣あふれる美貌が彼女の魅力で、宮中の男女を問わずファンは多かった。
とりわけ女たちの視線は、鎧の下に見える彼女の鍛えられた腹筋に釘付けで、部下への面倒見のよさとも相まって、麗人シャノンとともに取り巻きができるほどの絶大な人気を誇っていた。
レオンタインはその魅力ゆえ王都の貴族の男たちから求婚されることも多かったのだが、申し込んでくるいずれも彼女に比べ大分ひ弱で、いかにも温室育ちで乳離れできてないような”坊ちゃん”ばかりであった。
「いじめてください」「踏んでください」
求婚などとは上っ面ばかり。
実質、そんなことを平気でお願いしてくる輩ばかりだったので、彼女は貴族の男というものにほとほとうんざりしていた。
「良人(おっと)として迎えるのなら、この私を拳闘で叩き伏せることができる……そんな力強くてなお且つ優しい殿方が一番の理想ですね」
そう愚痴をこぼしつつ笑って言っていたことがあった。
「しかし、和睦の使者よりも我々を先に回してほしいとは……。ヘタに相手を刺激しなければよいのですが」
「そうね。それだけ緊張が大きいということでしょう。向こうの駐留軍が私たちを指名して治安維持にあたってほしいというぐらいだから、期待に応えられるようにしなければね」
レオンタインはふうっとため息を吐いた。
「わが騎士団はまだ新兵も多く、なにより実戦慣れしている者が多くありません。万が一のことがあった場合、どこまで対処できるのか。それだけが心配ですね……」
そして………物語はここより始まる。
王都を進発して3日。国境に差し掛かった街に逗留した騎士団は、それ以降忽然と姿を消し、行方不明となってしまう。
武装した美しき貴族の乙女たちはどこへ消えてしまったのか。
───責め苦の宴が始まろうとしていることを、誰が予期しえただろうか……。
20
:
序章 Nr.3
:2010/02/05(金) 18:35:33
「ご主人様がお会いになります。こちらへどうぞ、シャノン様」
目の前に立っているのは、無機質な表情の若いメイド。
彼女を見上げ、レークニア王国第3騎士団副団長シャノンはキリリと唇を噛んだ。
ひんやりとした石畳。四方を石造りで囲まれた牢屋の中にたった一人、シャノンは座り込んでいた。
どういった経緯でここに入れられていたのかはわからない。
ちょうどあと少しで国境軍と合流する、その手前の街で夜を迎え、宿営を張ったとき。
街の老婆数名が私たちの労をねぎらうためと、樽ワインをいくつか馬車に乗せて差し入れてくれた。
とにかく全員に召し上がっていただきたいと歓待され、酒が飲めない少女数名のためにもブドウジュースにシロップを加えたものを万遍なく振舞ってくれた。
せっかくの民の好意だ、頂戴しようとみんなでそれを飲み──────
気がついたらここにいた。
辺りを見回すと、石だけの殺風景な部屋。
自分のなりを見ると、ほぼ裸だった。
手枷をはめられ、装備していた鎧は取り上げられ、わずかに下着をつけているだけの有様だ。
身体はやけにひどく気だるく、重苦しい。
心労のせいか、疲労感が著しく、思うように身体が動かせなかった。
ここがどこなのかもすらさっぱりわからない。
どうして………? なぜ………? 根拠のない疑念と不安が付きまとう。
なにより、レオンタイン、オルタンス、マーゴット、ガラテア、レオノーレ、ベアトリス……60名以上にのぼる団員たちが一人もいない。
全員無事なのだろうか………?
窓から差し込む光の動きでしか時間は捉えられなかったが、おおよそ3日間はここに入れられていたように思う。
その間、周囲に人の気配は全くなかった。
大声を上げようと、狂ったように扉を叩こうと、定期的にわずかばかりの食事(塩気のうすい、味気ないジャガイモのスープだ)を運んでくるだけのメイド少女に、誰の差し金か質問を浴びせても、なしのつぶて……。
情報がなにひとつない。
そんな状態だった。
だからこそ、自分を捕らえた人物に接見できる旨が伝えられたときは、鼓動が早まった。
牢から出され、疲労でよろめく身体をひきずりながら、しずしずと歩くメイドの後をついてゆく。
ところどころに調度品の飾られた、荘厳なたたずまいの屋敷のようだった。
枷につながれた裸の女が歩くには、ひどく不釣合いな場所だった。
21
:
序章 Nr.4
:2010/02/05(金) 18:37:24
「シャノン様をお連れいたしました」
白を基調とした明るい部屋だった。
薄いピンクのカーテンが、入り込むそよ風を受けてひらひらと舞う。
奥には天蓋付きの大きなベッドが置かれ、差し込む光のせいでこちらからはよく見えなかったが、誰かが横になっているようだった。
メイドの報告を受けると、ベッドに寝そべっていた人物が気だるそうにゆっくりと起き上がり、腰掛けたままこちらをじっと凝視している様子が窺えた。
「こっちに来て」
短くそう言われ、シャノンがその人物に近づく。
見下ろすその先にいたのは、美しい全裸の女だった。
自分より5つ6つは歳が上だろうか。長いまつげに厚めの唇。
豊満な胸と腰付きだが、ウエストはよく締まっていてスタイルがいい。
十分熟れた肉体は、同性のシャノンから見ても一瞬どきりとさせられる。
ウェーブのかかった長くて豪奢な金髪を片手でかき上げ、こちらを見つめている。
「………あなたは、誰?」
開口一番、臆することなくシャノンはそう質問した。
「………こんにちは、お嬢さん」
「答えて!!」
女ののん気な返事に思わず語気が強くなる。
質問したいことは山ほどあるのだ。
「あなたが私たちを陥れた首謀者!? ここはどこ!? 騎士団のみんなをどこへやったの!?」
言葉は怒気を含み、矢継ぎ早にまくし立てる。
普段の冷静さはどこかへ吹き飛んでしまっていたが、女はそんなシャノンの様子をも楽しんでいるかのような感じだった。
「ここがどこで、私が誰かは、まだ教えてあげないわ。ちょっとしたお楽しみなの」
「なッ……………ふざけるな! 私たちをこんな目に合わせておいてなにも答えられないなんて、どういうつもりだ!」
「ふふ、落ち着いて。あなたの大事な部下たちは………気になるならどうしているか、今から見に行ってくるといいわ」
「!!! …………みんな、無事なのね!?」
ぎりりと歯噛みし、女に詰め寄る。
「ええ。あの娘に案内させます。あなたに見せたいために、下準備に時間がかかっちゃったの。その間、閉じ込めて退屈させちゃったのは悪かったと思っているわ。あとで戻ってきたときにいろいろ教えてあげるから」
「クッ………まあいい。あなたたちのことは取りあえず置いといてやる。今は仲間たちのことが優先だ!」
唾棄するように踵を返し、メイドの後について部屋をでていく。
女はその後ろ姿を眺めつつ────口元をゆがめ、つぶやいた。
「仲間がどんな目にあっているか………楽しんできなさい、シャノン」
22
:
序章 Nr.5
:2010/02/05(金) 18:39:58
メイドの後ろにつき従って地下への階段を下り、薄暗い通路を歩いてゆく。
空気はジメジメとして、ひんやりと肌に触る。
長い通路をひたすら進んできたが、やがて、奥に光が見えてきた。
近づくにつれ、だんだんとなにか大勢の人が喚声をあげているような音も入ってくる。
そして明るい開けた場所に出た。
「こ、ここは………!?」
全体を、ドーム状の観客席がぐるりと取り巻いている。
何百人が収容されているだろう、四方八方から耳につく、怒号、歓声。
中央には、奴隷拳闘士を闘わせるリングが据えられている。
そこは、巨大な地下闘技場だった。
シャノンがいる場所は闘技場の高い位置にあり、リングを含む全景を見下ろせるようになっていた。
そして隔絶されたリングの上では、今まさに、両手にグローブをはめた女たちが対戦相手を倒すべく拳を振るっていた。
その片方の女のグローブは純白に彩られ────身にはビキニアーマーをまとっていた。
「あれは……! あの姿………まさか…………!」
絶句したシャノンは、後ろに控えるメイドに振り返る。
相変わらず表情のないその娘は───こくりとうなずくと、抑揚のない口調で答えた。
「はい。聖拳闘乙女騎士団、デュエルナイツの方たちに、只今、ショーにご出演いただいております」
23
:
名無しさんが妄想します
:2010/02/06(土) 00:07:55
よし久々の腹責めktkr!
しかしこの時期下半身マッパはさぶいw
パンチされなくてもお腹壊しちゃうw
24
:
1、姉妹の亀裂 〜オルタンスとエラ〜 Nr.1
:2010/02/06(土) 10:27:20
(────はぁ────はぁ………)
リングの上では、二人の少女が対峙していた。
息遣いは荒く、構えを崩さずお互いを睨みつけている。
トレーテン子爵家の娘オルタンスとドラモンド家の娘エレノアは、ともに17歳と15歳。
騎士団の中で最年少の彼女らは、仲の睦まじい本当の姉妹のようだった。
二人は幼少の頃からいつも一緒にいた。
活発なオルタンスはちょっぴり気弱なエレノアをいつも連れまわし、そんなおねえちゃんのスカートの端をぎゅっと握って、どこまでもてくてくついてゆく妹は、周囲からとても微笑ましく映っていた。
ドラモンドは王国騎士の地位に叙されただけの下級貴族で、子爵の家柄にあるトレーテン家とは大きな隔たりがあったのだが────、
幼い二人にとっては、家柄だとか格式だとかはまったく無縁のつき合いだった。
そんな二人だったから、オルタンスが女の身でありながら王国騎士団に入団したときは、そのあとを追うようにエレノアもあっさりと騎士団入りを志願してしまった。
訓練が終わって解散した後でも、一番年下だからと、いつまでも二人で残って、頑張ってスパーリングをしていた。
来る日も来る日も熱心に居残り練習をしていたが、やがてそれが、リングの上で抱き合い、キスをかわし、熱くなったお互いのカラダをまさぐり合う、ヒミツの関係に移り変わっていったなど、彼女たち以外で誰が気づいただろう────。
とにかく、拳闘騎士の道に進んだことが、彼女たちを一歩も二歩も斜め上に行った関係にしたことに間違いはないようだった。
25
:
1、姉妹の亀裂 〜オルタンスとエラ〜 Nr.2
:2010/02/06(土) 10:32:53
今、オルタンスの手には騎士団の象徴の白いグローブがはめられ、エレノアの手には奴隷拳闘士が普段身につける赤いグローブがはめられていた。
(エラ………どうしちゃったのよ………。しっかりしてよ………!)
目の前に立ち、自分を睨む妹の目は焦点が定まっておらず、完全に生気が失せている。
まだ捕らわれて間もなかった頃。
怯えるエレノアに、拳闘奴隷の女たちが群がった。
泣き叫び、抵抗する彼女の股間に、女たちはローションでヌルついた手を次々と突っ込み、クチャクチャと中をまさぐる。
2回、3回とそれが繰り返され、ビクビクと身体を震わせるたび────エレノアはだんだんと嬌声を上げはじめ、徐々に正気を失っていった。
そしてその彼女が今、奴隷拳闘士と同じ格好をさせられ、オルタンスの前に立っている。
ゴングが鳴らされ試合が始まると、エレノアはなにかに操られたかのように、幼馴染に対して果敢にパンチを繰り出していった。
その拳先は鋭く、一部の惑いもない。
(ほ、本気だ………! この子………ッ!!)
──シュッ───シュ………、バシイィ─────ッッ!!!!
「ぶおぉぉっっ!!??」
………手を出すべきかどうか攻めあぐねているオルタンスの頬に、右フックが深くめり込む。
普段のエレノアからは考えられない強力なパンチ力を前に、オルタンスの身体はリングマットに叩きつけられた。
「あ………っ、ぐあ………………ッ!!」
(このままじゃ………ダメ………、やられるばっかりだ………!!)
26
:
1、姉妹の亀裂 〜オルタンスとエラ〜 Nr.3
:2010/02/06(土) 10:42:17
「……………フフフ、お嬢ちゃん。いいこと教えてあげようか?」
試合中にも関わらず、ふいに耳に届いた声。
視線を移すと、リングサイドに奴隷拳闘士の女が一人立っていた。
金褐色の長い髪の女で、リングにほお杖をついて、ニヤニヤと楽しそうにこちらをうかがっている。
「…………なに? アナタ。………悪いんだけど……はぁ───今、ドレイなんかに関わっているヒマは………はぁ───ないんだけど?」
女を一瞥して口元をぬぐうと、オルタンスは視線をエレノアに向け、ニラみ返す。
今は、周囲に構っている暇はない。
正気を失っている妹のパンチをどう対処するかで頭が一杯だった。
「そう邪険にするな。お前の大事な友達をもとに戻せる方法だぞ?」
「え……………………??」
思わず、目を見開いて振り返る。
「………なにそれ。そんなことができるの!?」
「ああ、もちろんだ。………さ、耳を貸せ」
オルタンスがロープから身を乗り出すと、女はぼそぼそとなにごとかを耳打ちしていく。
話が終わると、それまで迷いを帯びていたオルタンスの表情が、だんだん険しくなっていった。
「…………本当に? それであの子がもとに戻るのね…………?」
一瞬の間の後、オルタンスは再び立ち上がり、エレノアのほうに向き直る。
そして───ファイティングポーズをとると、今度は覚悟を決めたように自分のほうから果敢に立ち向かっていった。
「エラ!! 私がッ! あなたを、取り返してあげるッ──────!!!」
27
:
1、姉妹の亀裂 〜オルタンスとエラ〜 Nr.4
:2010/02/06(土) 10:52:34
─────ドムゥッッ!!!
「ごぷッ!!」
左拳から放たれたボディアッパーがエレノアの腹に深く突き刺さり、衝撃音とともにその身体を持ち上げた。
口から吐き出された液体が、オルタンスの肩口にぴちゃぴちゃとかかる。
バランスをおおきく崩してよろめいたところに、さらにすかさず連撃を叩き込んでいく。
…………ボディ。ボディ、ボディ、ボディへの連続。
すべてのパンチが、徹底してエレノアの腹にのみ打ち込まれていく。
やがて、エレノアのほうもそれを意識してか、気がつくと、お互い相手の腹だけを打ちまくる試合になってしまっていた。
血のつながらぬ愛する姉妹同士が、力の限りを尽くして相手の腹にパンチを叩き込んでいる─────。
「ねェ? チャンピオン。あの小娘にナニを吹き込んだのぉ??」
ほお杖をついて試合を眺めている金褐色の髪の女に、別の奴隷拳闘士の女が近づいてきて声をかけた。
「………なァに。『相手は洗脳性の高い媚薬を飲まされているから、とにかく腹を殴りまくって薬を吐かしてしまえば、洗脳はすぐ解ける』って言ってやったのさ」
「それを真に受けて、けなげにボディブローばっか打ってるってワケ? とんだマヌケねぇ。馬鹿正直にもほどがあるでしょ」
「………世間知らずのお嬢様なんてそんなもんさ。こういう状況だからな、余計鵜呑みにしてしまうんだろ」
女はそういうと、きびすを返し、その場を立ち去ろうとする。
「あれ? 最後まで見ていかないの?」
「ああ。ウジウジ試合されても客が喜ばないから、気付け薬を打ってやっただけだ。それに私も、このあと控えている身でね」
「そ。あんたには期待しているからね、ローザリア。せいぜい、しゃぶり尽くしてやんな」
女は軽く手を振ると、控え室のほうへと消えていった。
28
:
1、姉妹の亀裂 〜オルタンスとエラ〜 Nr.5
:2010/02/06(土) 10:55:52
動きの鈍いエレノアに比べ、手数は圧倒的にオルタンスのほうが多い。
素早い動きで、次々と腹へのヒットをつなげていく。
だが、一撃一撃のパンチの重さでは、エレノアのほうに分があった。
重い音とともにオルタンスの身体がくの字に折れるたび、彼女は苦しそうに唾液か胃液だかを吐いていた。
「げへッ………ぶぅえェッ………。ハァ───………うぇぇ………」
「……………………ッ。──────…………………………」
「ぐえぇ───………、うえ……………………っっ」
「ゥ─────……………………」
可憐な少女同士による腹パンチの応酬に、観客席から下卑た歓声が次々と湧き上がる。
長い時間の経過とともに、お互いの腹に何発の拳が打ち込まれただろうか。
気化した汗が湯気となって立ちのぼる、二人の身体。
その腹は痛々しいほどに真っ赤に染め上がっている。
───ドスッッ!!
「ぐへッ!!」
───バスッ!!
「──────ッ!!!」
一発腹に受ければ、一発腹に打ち返す。
長い時間、少女たちは交互にボディを叩き続けた。
グローブがめり込む瞬間の衝撃で、汗がきらきらと宙に舞い、星飾りのようにリングの上を彩った。
よだれを吐き散らし、もはや気力のみで腹を打ち続ける乙女たちの姿に観客たちは酔い、嘲笑と罵声を浴びせ続けていた。
29
:
1、姉妹の亀裂 〜オルタンスとエラ〜 Nr.6
:2010/02/06(土) 10:59:18
オルタンスもすでに脚は震えだし、気力のみで立っているのもようやくといった有り様だった。
いったん打ち合いを止め、後ろに下がって距離をとる。
(………こ、これ以上は………無理だ………。もう、げ、限界───………)
(次で、決める─────。エラ、目を、覚まして─────ッッ!!)
「ハアアァァァァ──────────ッッ!!」
覚悟を、決めた。
ガントレットを構え、マットを蹴って駆けてゆく。
望みをその拳に託し、パンチを繰り出した──────────。
ズシッッ─────!! ズムッッッ─────……………!!
リングの中央。
重い音が場内に響き、二人の身体が折れ曲がる。
お互いが放ったボディブローは同時に命中し、時間が止まったかのように、腹に深々とめり込んでいた。
「………………ぁッ………………!!」
「ぅぇ─────────…………………………」
苦しそうに目は見開かれ、口からよだれが零れ落ちる。膝が、無意識にガクガクと大きく揺れる。
そのときだった。
「─────…………お、お姉ちゃ、ん……?」
「!!! ───────エ、エレノ、ア…………!?」
全く口を利かなかったエレノアから漏れた、力ない声。
見ると、彼女の目には、わずかに目に生気が戻っている。
意識を、取り戻したようだった。
ぎこちのない笑みをどうにか作り、オルタンスに応える───。
「………き、気がついた、のね………?」
「ぶふ───………ッ!! こ、これ、は………??」
「よ、よかった………。気がついて、くれて………。あなたが、戻ってくれなかったら、私………っ」
「エル、お姉、ちゃ………、どうなっ………? お、おなかが………苦、しい………」
「………ええ、私も、もう、限界………。一緒に、眠ろう………。なにも心配、いらないから………。ただ、もう、一緒、に………」
言葉を交わすのは、そこまでが限界だった。
意識を失う瞬間に交わした、ねっとりとしたキス。
熱く口付けたまま、二人は抱き合うようにずるずるとリングに崩れ落ちていく。
ゴングが打ち鳴らされ、試合終了が告げられると、観客席からは歓声が巻き起こった。
両者、ダブルノックアウト。
意識を失った二人の少女はタンカで場外に運び出され、試合は幕を閉じたのだった。
30
:
2、疾風の騎士 〜ガラテア〜 Nr.1
:2010/02/07(日) 11:39:47
テンプルトン伯爵家はレークニア王国の中でも屈指の名家で、高い名声だけでなく国政にも参与できる発言権もあり、侯爵家(ちなみにレークニアに公爵家はない)にも劣らぬ権能を持ちあわせていた。
それだけの名家であるから、家の娘のうちの一人がまさか拳闘騎士になるとは思いもよらなかっただろうし、しかも今、こうして奴隷拳闘士として地下闘技場に上げられているなどと誰が想像できただろう。
伯爵令嬢、ガラテア・エメット・テンプルトンは22歳の美しい娘だった。
拳闘の実力も大したもので、とりわけ疾風のように素早い動きは騎士団一と称され、並の団員ではその動きはなかなか捉えられなかった。
技はシャノン、力はレオンタイン、速さはガラテアが長けていると言われ、騎士団において3番目の強さを誇る女として高く実力を評価されていた。
時折、騎士団内で一番高い家柄を鼻にかけることがあるのが珠に瑕だったが、垣間見えるプライドの高さは訓練の多さと実力に裏打ちされたものでもあった。
「アアアァァァァッッッ!!」
髪を振り乱し目を血走らせて女拳闘士が右ストレートを打ち込むのを、僅差でかわす。
刹那、カウンターのフックをがら空きの左脇腹に打ち込み、打ち抜く。
パァン!!
「ぐブゥ!!」
見開かれる女拳闘士の目。飛沫(しぶき)となって噴き出す唾液。
間髪いれず、振り向きざまの右アッパーが女拳闘士の顎にきれいに命中し、そのまま倒れた女はビクビクと身体を震わせて失神してしまった。
その横には、すでにその前に殴り倒された女が気を失って倒れている。
ガラテアの相手としてリングに上がってきた拳闘士は二人。明らかに不利な組み合わせだったが、彼女は混戦の末KOを奪ってしまった。
「………………ッハァ……ハァ………、二人、がかりで、このて、程度とは………。ナメられた、モノ、ですわね………」
汗で額にべったりと張り付いた金髪をガントレットでかき上げ、大きく息をつく。
いかに疾風の動きを誇ろうと、広さに限界のあるリング内で同時に二人を相手にしたのであれば、さすがに無傷で済むわけがない。
腹や背中などに数発パンチを受け、スタミナはじわじわと削られていた。
だが、この両脚はまだ十分に動ける。
この機動力があれば、卑しい奴隷拳闘士の女なんか───恐るるに足りない。
31
:
2、疾風の騎士 〜ガラテア〜 Nr.2
:2010/02/07(日) 11:43:50
昏倒している二人の女が担ぎ上げられ、リング上から外へ運び出されていく。
入れ替わりに、ロープをくぐってまた一人、筋肉質の女がリングにあがってくる。
今までと同じ、胸をはだけ、下着1枚だけを身に着けた女が───バスバスと両手にハメた赤い拳闘グローブを打ち鳴らす。
「あら………。今度は、あなたが相手ですの? 残念だけど………奴隷風情が、何人かかってこようと、わたくしの相手では……ありませんわ」
呼吸を整えつつ、口元を白いグローブでぬぐう。
強がりなどではない。余力は十分ある。
まだ、十分闘える。
が──────。
また、一人の女拳闘士がリングに上ってくる。
そしてもう一人………。
またもう一人………。
さらにもう一人………。
「ちょ、な……………ッ」
ガラテアの青い瞳に、絶望の色が翳る。
リングの上でふふン、と余裕の表情を浮かべる女拳闘士は───7人になっていた。
「な…………!? なんなのこれ!? ひッ、卑怯ですわよ!!」
ヒステリックに叫ぶガラテアをよそに、女たちはくすくすと笑う。
「奴隷風情が何人かかってきても相手じゃないんでしょ………? なら、別にいいじゃない」
「うくっ! この、卑怯者……!!」
「卑怯もクソもないわ。ルールなんてどうでもいいの。ここのお客たちはね、お高くとまったアンタが無様にブチのめされて、ひっくりかえってるところさえ見られればそれでいいの」
女たちがリング上に散開し、ガラテアをぐるりと取り囲む。
「さぁ、もう息も整ったでしょ。ゴング鳴らしなッ! 第2試合、始めるよッ!」
32
:
2、疾風の騎士 〜ガラテア〜 Nr.3
:2010/02/07(日) 11:45:26
ガラテアの立つリングの試合を開始するゴングが高らかに鳴らされる。
下卑た罵声や、野次、喚声が再び浴びせられる。
「オラァッ! ブチのめしてやるよッ!!」
ガラテアの右側面の女が声を荒げつつ、先制のストレートを打ち込んできた。
紙一重でしゃがんでかわし、女の横っ腹にカウンターパンチを叩き込む。
ゴッ………!
「おぁッ………!!」
女の身体が横にくの字に折れ、勢い余って派手に転げながら倒れこんだ。
「っ! この小娘がぁっ!」
激昂した3人が同時に殴りかかってきたのを、今度はスウェーバックで距離をとろうとしたが…………、
ドムッ!
「ぐあッ!!」
反撃はそこまでだった。
右脇腹に走る痛み。背後の女からの一撃が、今度はガラテアの横っ腹に食い込む。
「がはッ!! ………しまっ─────!!!」
一瞬動きが止まったところに、今度は───
バチィィィ───ン!
派手な音がし、目から真っ白い火花が散る。
顔面ど真ん中。渾身のストレートが叩き込まれ、ガラテアの洗練された美しい顔がミシィッ、と大きくひしゃげる。
「あ…………………」
意識が飛びそうになる。
カクン、とひざから落ちそうになったところへ………、
ズドム!!!
「あっ…………かはぁ…………ッ!!」
下から、突き上げるようなボディアッパーを、無防備な腹に打ち込まれてしまった。
女拳闘士が、ぐぐっ、と拳に力を入れたまま、ニヤリと笑みを浮かべる。
「…………まだ寝かさないわよ、この小娘ぇぇ………!!!」
33
:
2、疾風の騎士 〜ガラテア〜 Nr.4
:2010/02/07(日) 11:48:42
「ぐぶえぇぇぇ────…………」
そのうめき声は高貴な家柄の娘がとうてい口に出すようなものではなかった。
吐けるものの出てこない、空の嘔吐。
粘ったよだれだけが口からわずかにたらたらとしたたるだけ。
両脚がぶるぶると震え、その震えがやがてガクガクと大きくなる。
神速俊敏をもって誇るガラテアの動きは、狭いリングと大人数の女に阻まれ、たいした反撃もできないままわずか3撃のもとに完全に死んだ。
呼吸のままならない苦しさに思わず腹を押さえ、前のめりになる。
が、そんなことお構いなしに、女はガラテアの前髪をグローブでひっつかむと、グイ、と無理やり顔を上げさせた。
「ふふっ………。捕まえたからね、このクソ生意気なお嬢ちゃん。疾風の騎士様もザマァないわね………!」
「ぅ………ぁ………。こ、この………卑怯者の、め、牝……ブタ…め……」
「………フン。そんなナリでも減らず口だけはまだ叩けるのね。さぁ、お客が見てるから派手に踊らせてあげる!! せいぜい悦ばせてちょうだい!!」
バキィ!
放たれた右ストレートが、鈍い音をたててガラテアの左頬を弾き飛ばす。
それが合図になった。
34
:
2、疾風の騎士 〜ガラテア〜 Nr.5
:2010/02/07(日) 11:53:11
ズドッ、ドムッ、バキィッ………………!
ごッ………! グハッ! うぐッ……!
リング上の女拳闘士たちに囲まれた円の中心で、白いグローブを身に付けた女騎士が、ひとりヨロヨロ舞っていた。
顔面、腹、背中、乳房に肩………。赤や黒のグローブが次々と柔肌にめり込む。
雪のように白かったガラテアの肌は、次第に赤くはれ上がっていった。
四方八方からパンチを受けて吹き飛ぶたびに、汗が飛び散り、金髪が舞う。
特に、腹ばかりを執拗に殴られた。
倒れこみそうになるたび、下から突き上げるようなパンチがボディに突き刺さり、無理やりダウンを押しとどめられる。
突き放され、再び四方八方から腹にグローブが叩き込まれていく。
神速にたのむあまり、鍛えられていない耐久性において劣るボディはもろかった。
呼吸ができない。
鈍い音と、下腹部に響く重い痛み。
内臓が搾り出されるかのような、とまらない嘔吐。
何度も、何度も、何度も、何度も、肉体サンドバッグは女たちに打たれ続けた。
「よっ、っと………」
どれくらい殴り続けていただろう。
やがて一人の女が、ぐったりと沈黙した彼女の身体を抱きとめた。
周りを見回すと、ほかの女たちも、さすがみな一様に息が切れたようで、ぜいぜいと肩を大きく上下させている。
汗だくの身体から蒸気がもわっと立ち上り、リングの上はむせ返るような女の臭気が立ちこめていた。
ガラテアの顔は────
白く美しかった両頬は腫れ上がり、上目を剥き、意識は朦朧としていた。
口元だらしなく舌を出し、よだれと汗が入り混じってビチャビチャになっていた。
女は仲間全員を見渡し、コクンとうなずいた。
「じゃあ、これで終わりにしてあげるわ。………………ふッ!! ふンッ!! ………ふンッ!!」
「おごっ! ぐえッ! …………げェッ!!」
抱きとめたまま、重いボディアッパーを3発、華奢な腹に叩き込む。
ガラテアの身体がパンチを打ち込まれるたび、うめきとともにぴょこ、ぴょこと小さくはねる。
開放されると、ガラテアはそのまま力なくリングに崩れ落ち、やがて動かなくなった。
ゴングがならされ、試合終了が告げられると、歓声がひときわ大きくなった。
休むことが許されなかった死の踊りは、これでようやく終わりを告げた。
35
:
2、疾風の騎士 〜ガラテア〜 Nr.6
:2010/02/07(日) 11:55:10
「おっと! ちょっと待ってよ。アタシはまだ、ヤり足りないんだ」
そういって前に出てきたのは、先ほどガラテアの先制パンチを腹に受けた女だった。
「こんなガキに一撃もらったんだ。礼はさせてもらうよ」
そう言って、倒れているガラテアの身体に馬乗りになる。彼女の身体は小刻みに肩が震え、ちいさく嗚咽が漏れていた。
「あん? ………………ハッ! ザマないね。泣いてやがるよこのガキ。………おい!」
ガラテアの股間に手を伸ばし、秘部をぎゅむ! と掴む。
「!!!」
ビクン! と反応する身体。
顔を腫らしたガラテアは、ヒックヒックと嗚咽を殺し、涙を浮かべたまま女をにらみつける。
「………………どうだい、小娘。悔しいだろ。貴族だろうが王族だろうが、ここじゃ関係ない。強い力だけが通用するところなんだよ!」
「………………なぃ。………ぃ」
「?? ………あぁ!?」
彼女の小声に、女は耳を傾けようと、その口に耳を近づける。
「………るなら……やりなさい。テン……トン家の女は……、げ、下賤の、女ごときに……屈したりはしないッ!」
ぎりっ、と女が歯噛みし、怒気が浮かぶ。
「泣いて許しでも乞えばまだ可愛げがあったモンを! だったら望みどおりしてやるよ!」
満身創痍の女騎士を太腿の下に組み敷いたまま────女拳闘士は彼女の腹に拳を打ち下ろした────────。
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